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バカな奴は損をする
2007 / 04 / 04 ( Wed )
さすがに猛烈に忙しくなってきている予感です。
というわけで、隙を見て少しづつ少しづつ・・・。

どうでもいい話なんだけど、これに気付いた時、自分としてはあまりに衝撃を受けたので一応書き留めておきます。



現在、個人の税務申告(所得税)の真っ只中だ。
カナダでは日本と違って個人で納税を行うので、申告書は個人で作成するのが普通。
とはいえ、今まで日本の納税は全て会社が面倒を見てくれていた事もあり、税務申告というとまるで遠い世界のように感じてしまうのが普通のリーマン。

しかも、外国の税法なんて知らんわ、日本でも確定申告なんてしたことないわ、そもそも英語読めんわ、という出向者揃いの我が社で、「税務申告は個人でやりなさい」等と言った日には恐らく暴動が起こる。
というわけで、我が社では日本人に限り、税務申告書は外部のコンサルタントに依頼して作ってもらっている。

そして先日、外部コンサルタントが作成した申告書がようやく手元に届いた。
俺もカナダに来た当時は、「税務申告?何それ?食べ物?」くらいの勢いだったが、それはそれ。
一応出向者の給与業務を預かる身として、ワケの分からない税法やら何やらを勉強して、今はそれなりに理解している。

というわけで、北斗の漢ばりに指先一つで色んな給与操作をした結果、俺の2006年度の税務申告では、1,000ドル程の還付(お金が返ってくる事)が受けられる予定なのだ。
お金は出来る限り早く回収して運用した方が得である・・・・・そう、そんな事は分かりきっている。
とはいえ、ボーナスが貰えない身分としては、還付でまとまったお金が転がり込む快感は捨てがたい。まるで目覚めたら置いてあるクリスマスプレゼントのよう。
というわけで、毎年大体1,000ドルくらいの還付がもらえるよう、日々の源泉徴収額を調整したりしているのだ。

ちょっとドキドキしながら、コンサルタントが作った申告書を見てみる。
それによると、俺が受け取れる還付額は −−−−−−−−−−−−−−− 400ドルだ。


オーマイガァァァァーーー!!
俺の600ドルどこへ消えたァァァァァaaaaaーーーーー?!


そんなバカな?!
頭の中は常に「カネカネキンコ」が合言葉の俺ともあろうものが、どこかで計算を間違ったとでもいうのか?!

信じられない気持ちを抑えながら、申告書を精査してみる。
そしてほどなくして、その原因が、銀行に預けている利子や投資信託で得たキャピタルゲインや配当金によるものだと気付いた。

ああ、なるほど、これなら理解できる。
どういう事かというと、カネカネキ・・・な俺は、余剰資金をSaving account(定期預金みたいなもの)に預けたり、Bondの投資信託を組んだりしていて、そこから利子や配当といった不労所得がある。
これを申告した為に、余計に税金が取られたというワケだ。

とはいえ、俺のそうした不労所得は全部で1,200ドルほど。
それに対して税金が600ドル(税率50%)なんていくらなんでも高すぎやしないか?

銀行からステートメント(いくら不労所得があったかという報告書)が送られてきた時、「うひょー。今年は1,200ドルも儲けたぜ。やっぱ金利が高いってのは(無借金者にとっては)イイぜー。これで旅行でちょっと贅沢出来るなぁ」とウキャウキャはしゃいでいる時に、横から嫁が「でも半分は税金じゃん。正味、600ドルしかないよ」とおもむろに冷や水を浴びせてきた事があった。
その時、「オイオイ、いくらカナダの税金がクソ高いといっても、税率50%ってのはないよ。俺の所得税率は大体33%くらいだから、800ドルは手元に残るよ」と言った記憶がある。

そうなのだ。俺の所得税率は33%(1/3)なのだ。
だから1,200ドルの不労所得があったら、税金400ドル、手取りは800ドルのはずなのだ。
なのに今、申告書では俺の予想を嘲笑うように、600ドルの税金が取られている。

(※)金額や税率は、不労所得の1,200ドルも含め、全部ウソなので信用しないように

       給与   不労所得  合計
支給額  150,000   1,200  151,200
税金     50,000     400   50,400
手取    100,000     800  100,800

つまり、↑のようになるはずなのに、フタを明けてみれば↓のようになっているのだ。

       合計
支給額  151,200
税金     50,600(税率33.47%)
手取    100,600

おかしい・・・、何かがおかしい・・・。
税率33%の俺が、不労所得で1,200ドルあった。だから税金は400ドルのはずだ。
実際、申告書の税率も俺の想定とほぼ同じ33.47%の税率だ。俺の税金計算が間違っているわけじゃない・・・。でも、税金総額は50,600ドルで、それは不労所得に対する税金が600ドルという事を示唆している。

全体で見ると33.47%の税率が、「不労所得」という個別に見ると、いきなり50%に跳ね上がる???
一体、何がどうなってるんだ?俺の知らないところで不労所得に対する税率は50%等とワケの分からない税法でも制定されたというのか・・・。

・・・・・・・って、「コイツ、何アフォな事でモンモンとしてやがんだ?ンなの、答え簡単じゃねーか」と思ったキミ!
それはキミが賢いんじゃない。ただ俺がアフォなだけなのだ。
だからくれぐれも外で、「ヨシオって奴はバカでよー」等と言ってはいけない。
それはキミがその程度で喜ぶアフォだと、他人に対して明かしているようなものだからだ。

ちなみに俺がこの問題の解答に行き着くまでに要した時間は30分(!)
まさに会計マン失格というか、俺みたいな回転のニブい奴が、こんな仕事してていいのかって思ってしまう。

ちなみにこれをやっている間、↓の有名なクイズが脳裏に浮かんでは消えたり。
こういうのにコロッと騙される(というか解答がなかなか分からない)辺り、自分の限界を感じる。

3人の男がレストランでワリカンという事で、1,000円ずつ出しました。
ウェイトレスは合計3,000円持って、店の奥のレジへ行って、店長に報告しました。
店長は「常連だから」といって、500円値引して、お釣りの2,500円をウェイトレスに渡しました。
ウェイトレスはおもむろに200円ネコババし、300円を男達に返しました。
男達は1人100円ずつ財布に戻しました。
さて、男達は1,000円払ったはずが、100円返ってきたので、1人900円の勘定です。

900円×3人=2,700円。ウェイトレスが200円ネコババしてるので、合計2,900円です。
最初、3,000円払ったはずですが、100円はどこに消えたのでしょうか?


閑話休題。
さて、俺の消えた(税務署に徴収される)追加の200ドルだけど、答えはズバリ「累進課税」。
要するに、儲けた人は多く税金払え、貧乏人は税金勘弁してやらぁ〜というアレ。

俺の税率は150,000ドルという給与所得に対して、確かに当初は33%だった。
しかし不労所得として1,200ドル儲けてしまった為、俺の総所得は151,200ドルになってしまい、累進課税で税率が33.47%に上がったというわけ。
つまり、俺の不労所得1,200ドルに対して、税金は401ドル(33.47%)なんだけど、給与の150,000ドルに対しての税金が当初の50,000ドルから50199ドルに跳ね上がっていたという事になる。

いやー、しかし何ていうかね、税率は33%だから、利子で儲けたら3分の1くらい税金で持っていかれるだけだろうと漠然と考えていたけど、確かに総所得が増えるわけで、本給から持っていかれる税金まで同時に増えるというのは完全に盲点だった。
嫁の「半分は税金で持っていかれる」というのが、(恐らく嫁は単に感覚でものを言っただけなんだろうけど)何だかんだいって正しかった事になる。

そろそろ帰国も近いので手持資金の日本への送金とか考えてたんだけど、色々考え直さないといけないハメになった。
カナダ市場(日本に比べて高金利)で運用できる残り日数と、それによって得られる不労所得、そして送金時の為替レートで決まる為替による含み損益など、また一からやり直しだ。

つくづく金儲けは難しいなぁ〜と。
そしてドラゴン桜で、「世の中、頭のイイ奴に都合のいい世の中になっている。無知は搾取され続けるだけだ。(だから東大行け)」というセリフが頭を駆け巡る。

あの言葉、まさにその通りだよなぁと思う。



ちなみに俺は累進課税強化推進派なのであしからず。
富の再配分が機能しなくなると、経済はダメになる。

ちゅうか経済云々いうより、日本の防衛どうなってるんでしょうね?
イージス艦の中枢情報を中国にパクられたり、デンソーの中国人技術者といい・・・。

おっと久しぶりに時事ネタがポロリと・・・。

テーマ:( ゚д゚ ) ・・・・・・、 - ジャンル:日記

06:39:56 | 雑多な脳内(経済、為替関係) | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
2007年度為替予測
2007 / 02 / 15 ( Thu )
さて、旅行記も一段落したところで、年始の恒例モノ・為替談義をやります。
とはいえ、恒例もへったくれも、まだ過去2回しかやっていないのですが。
まー、こういう読者を置いてけぼりにするようなトピックをおもむろに載せる辺りが、このブログの醍醐味であり、中々常連様が定着しない理由でもあると思うのですが、気にせず進めましょう。



自分のブログを読み返すのは何だか楽しい。
サッパリ忘れているエントリーを読んでいると、当時の自分の考えや思いがひしひしと伝わってきて、こっぱずかしさを感じたり、「俺、スゲェな!」と自画自賛したり、「あちゃ〜、ダメだこりゃ」と反省したり。

そんな感慨を一番に感じられるのが、この為替(と景気)動向なのだ。
なぜなら、外交や政治経済、その他諸々の世の中の動向を集約したものが為替であり、それは誰も答えを知らない知能パズルのようなものだからだ。
しかもこれに正解すれば、実質的な利益(カネ)が手に入る可能性もある。

要するに、その時に自分が持っている全ての情報を、自分の叡智を結集して分析したものがこの予測であり、答えの分かっている現在からすれば、当時の自分がいかに甘ちゃんか、もしくはいかに切れ者かが分かるのだから、結構ドキドキものなのだ。

さて、早速だが、2006年の年頭にした予想と、その的中度を振り返ってみる。
(ちなみに去年の予測はこちら

‘経平均は現行レベル(1万6千円台)で横ばい
日銀はゼロ金利解除で、0.25%ほど金利上昇
B佇謄疋襪榔澎促疋觜發基本で、1ドル124円〜130円(!)幅で動く
ぅナダドルは1ドル104円くらいで継続

パッと見た感じ、日経平均は上下はあるものの平均すればまぁそんな感じ。
△離璽躑睛解除と0.25%はドンピシャ。い離ナダドルも1ドル105円台になった時期が3ヶ月ほどあるけど大きくは外していない。
つまり、△魯坤丱蠡臈たり、´い和臈たりでもないけど、どちらかというと当りだろうと。

問題はの対米ドルだ。
3月の量的緩和解除実施と、7月のゼロ金利解除の期待感から、5月頃に急激な円高(1ドル117円→110円くらい)になったけど、その瞬間を除けば概ね1ドル115円-120円幅の円安ドル高で推移している。
円安ドル高が基本と読んだはいいが、その幅が1ドル124円-130円と、実質的な金額のレンジで大ハズレだったと言わざるをえない。

答えのある今にして思えば、なぜ日本がゼロ金利解除すると読んでいて、日経平均も現行レベルだと考えているのに、対米ドルだけ極端なドル安になると考えたのか不思議だ。(もしも対ユーロだったら、大当たりだったのに・・・)
エントリーを読んでいると、政府の「景気は回復しました!」という嘘プロパガンダに憤りを感じていたようなので、実態以上に日本経済を軽んじてしまったのが原因のような気がする。
これは恥をブログ上で晒しながら、今後の為に猛省する必要がある。

さて、それではそろそろ今年の予測に入るとしよう。
ちなみに薄々気付いている人もいると思うけど、この予測はあくまで米ドル、加ドルに対してのもので、ユーロやその他通貨は無視なのでよろしく。

とはいえ、今年の予測はあまり去年と変わらない。
日本側は未だにデフレから脱却できず、いざなぎ景気を超えるといわれる戦後最長の景気回復らしいが、そんなの誰も実感していない。
その状況で、多少春闘で賃金アップがあったとしても、景気の腰折れを防ぐ為に利上げはないはずだ。

懸念の一つは日銀が利上げをしたくてたまらないと思っている事だが、政府としては円安維持、国債利払い増加抑止、景気拡大維持を念頭に、しばらく日銀の頭を抑えるだろう。(ちなみに日銀の独立性なんてのは、もはやないという前提で話をしている)

もう一つの懸念は、先のG7で日本の円安が問題視された事で、外圧に弱い日本だけにどうなるかといったところだったが、こちらも結局声明としては言及されなかった。
ある意味、日本政府、外国政府の両方から「利上げ不要」と言われているわけで、日銀が独走して利上げとは考えにくい。

日本の景気も相変わらずで、未だに消費税アップとか、ホワイトカラーエグゼプションだとか、政治のトップと財界のトップがとんちんかんな事ばかり言う中で内需が復活するわけもなく、現状維持が続くだろう。
いい加減、実質GDPじゃなく、名目GDPの伸びに注目して議論しろよと思うんだけど・・・。

先が読みにくくて問題なのは、日本ではなくアメリカだ。
去年、断続的に上げてきた利上げをストップし、現在様子見が続いている。
住宅バブルがはじけて、去年は経済成長率に陰りがあったものの、そこはさすがに日本と違ってちゃんと軟着陸させ、今は失業率も4%台の低水準。
当初は景気減速に伴う利下げの臭いがプンプンしていたが、それもあまり感じなくなってきた。

逆に、雇用の底堅さが内需を盛り上げているので、インフレリスクが付きまとっている。
FRB(米連邦準備制度理事会)としては、インフレにならないように、むしろ再利上げする可能性もあると聞く。また中東情勢で原油価格が上がれば、いやでもインフレ抑制として利上げに走らざるを得なくなるかもしれない。
とはいえ、今でさえ高止まりの金利をこれ以上上げるのか?と、理屈を抜きに思う部分もあって何とも判別がつかない。

結局は今後のFRBの声明でどうとでも転がるんだろうけど、ここで態度保留は男らしくないので、自分の直感を信じる。
アメリカは今年中にもう一度利上げに踏み切る!と読む。

理由は上に挙げた事と、更にプラス材料として、ユーロ高へシフトしていくマネーの流れをアメリカに更に呼び込む手段の一環として。
アメリカとしては貿易赤字解消の為に、このままドル安ユーロ高を続けたいかもしれない。
しかし、基軸通貨(決済通貨)としての地位が危ぶまれる中、ここで一発サプライズとして利上げで攻める可能性もないではない(?)。(要するに貿易均衡の自動調整を待つ時間がないという事)

というわけで、日本が利上げなし、景気拡大なしの状態で、アメリカは利上げをするので円安ドル高の展開だ。
金額としては極端な値動きはないと思うので、1ドル116円-124円レンジくらいで。
気になる点は、上述のFRBが本当に利上げするのか、むしろ利下げかという点と、今年の夏の参議院選挙の結果、それとユーロ高の影響がどう及ぼしてくるかという辺り。

え?カナダドルはどうなったって?
実はカナダって主体性がないっていうか、何でもかんでもアメリカと同じように動くんだな、これが。
これは俺がこの4年間見てきて、理屈じゃなくて自分の実体験として感じたことなんだけど。
だから、アメリカが利上げすればくっついていくし、放置なら放置しっぱなしだし、利下げなら利下げ。
なぜか景気も同じような感じで住宅バブルしてみたり、同じように減速してみたり。
だから多分、今年も一緒。
金額的には1ドル100円-104円のレンジで。

いやー、日本、アメリカの分析に比べて、このカナダの適当な分析具合ったらどうよ?
え?面倒くさくなったんだろうって?
いえいえ、単にバカにしry

・・・・・今年こそは為替でガッポリ儲けたかったけど、あまり動きもなさそうだから無理かな。

ていうか、日本経済・・・。頼むからもうちょっとマシなリーダー出てきてよ・・・



来年、このエントリーを読み返した時、今度はどんな風に思うんだろうなぁ。

テーマ:通貨・為替 - ジャンル:政治・経済

08:46:39 | 雑多な脳内(経済、為替関係) | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
佐藤さんはどれだけ得したのか?
2006 / 11 / 03 ( Fri )
海外居住じゃない方には何の関係もない話で恐縮ですが、せっかく色々考えた後なのでまとめということで・・・。



先日、夫婦喧嘩をした。
今から思えば、なぜこんな事でモメなきゃならんのかと思うが、まぁ嫁さんの気分が悪かったんだろう、多分。

事の発端はこうだ。
世界一のシェアを誇る家具メーカーIKEAが日本に進出したのは記憶に新しいが、嫁の友達の佐藤さん(仮称)が、日本に一時帰国した際、そのIKEAにテーブルを買う為に立ち寄ったらしい。
そして曰く、「カナダのIKEAで売っているのと全く同じテーブルが、カナダでは20ドル、日本ではたった1,000円。2倍得した!カナダは物価が高い!」という事らしい。
カナダドルと日本円の換算レートは、現在1ドル=105円。
これを簡便的に1ドル100円で計算すると、20ドルのテーブルは2,000円となるから、(1,000円と比較して)2倍得したというわけだろう。

その話を聞いた俺、素直に「そうだね」と言っておけば良かったのに、物事の真理を探求しようという姿勢が災いし、思わず口応えしてしまう。

「いや、購買力平価のレートは1ドル=80円程度だから、カナダで20ドルのテーブルは1,600円くらいだろ。2倍も得してないよ。1.6倍くらいじゃない?」

いきなりこんなワケ分からん事を言われたものだから、嫁としてはたまらない(んだろう)。
どう言われたか忘れたが、なぜか嫁が発狂しながら反撃してくる。
最初は適当にあしらっていたのだが、話をしていく内に自分の理論が怪しい事に気付き、文字通り寝る間もなく考える羽目になった。

というわけで、このケースの場合、結局佐藤さんは2倍得したのか、それとも1.6倍得したのか、俺が自分なりにまとめた内容を綴っておこうと思う。

ちなみに購買力平価レートとは、こちらを参照してもらったらいいが、要するに日本とカナダにある同一製品を比較して得られる理論上の為替レートの事だ。
例えば、世界中に存在するマクドナルドのビッグマックを比較した場合、俺の調べでは、ビッグマック単品で日本は280円、カナダは3.2ドルだ。
この場合、購買力平価レートは1ドル=87.5円(280円÷3.2ドル)になる。
俺の感覚的購買力平価レートは1ドル=80円だったが、やはり日本ではデフレが続き、逆にカナダではインフレ傾向だったので、この結果はさもありなんという感じだ。
(ただ、ここでは面倒なので、購買力平価レートは1ドル=80円の前提で話を進める)

さて、佐藤さんは2倍得したのか、1.6倍得したのかだが、結論から言えば、やはり1.6倍得したというのが正解と思える。
「思える」とお茶を濁しているのは、下記のような前提条件があるからだ。

まず重要なのは、購買力平価の考え方は、日本と外国(俺の場合はカナダ)の両方で所得がある人に限るということ。
例えば、佐藤さんがカナダ国籍の人で、日本での所得や貯金が一切ないような、いわば「旅行者」の場合、カナダドルを銀行で日本円に両替せざるをえないから、佐藤さんにとっては実勢為替レートの1ドル=100円という価値は絶対だ。
そういう人にとって、カナダで20ドルする机が、日本で1,000円で売っているのを見たら、「2倍得した!」となるのは間違いない。

しかし実際には、佐藤さんは駐在の身分なので、カナダドルで所得がある一方、日本にも大量に貯金があり、日本円でボーナスももらっている。
このような人が日本へ一時帰国した場合、手元にあるカナダドルをわざわざ銀行等で日本円に替える事はせず、日本にある日本円の口座から使うケースがほとんどだ。

このように、2カ国で所得があり、それぞれの国でそれぞれの通貨を(両替せずに)使うという前提においては、繰り返すが1.6倍得した!の方が正しいという事になる。
なぜなら、物による各物価の差、ひいては購買力が影響してくるからだ。

例を挙げれば、カナダのガソリンは、リッター0.8ドル、かたや日本はリッター120円くらいだ。
同じく、果物も大半はカナダの方が安いし、クラフト素材や釣具、まぁそんなのもモノによっては十分安い。
逆に、例えば「歯医者さんが考えた歯ブラシ・リーチ」なんか、カナダでは一本4ドル程するのに、日本は150円くらいで買える。
タバコだって、カナダなら8ドルくらいしたと思うが、日本じゃ300円もあれば買える。

こんな具合に、我々は給与を貰っている国の経済圏で生活しているという事を考慮しなければならない。その経済圏の中で、自分の買おうとしている物がどれほどの価格(価値)かを総合的に判断すべきだろう。

つまり、上記の例を使えば、カナダでは机(20ドル)は歯ブラシ(4ドル)5本分、タバコ(8ドル)2箱ちょっとと等価である。
しかし日本では、机(1,000円)は歯ブラシ(150円)7本分足らず、タバコ(300円)3箱ちょっとと等価ということになる。
こんな比較をすると、カナダという経済圏の中では、机は意外に”お買い得品”という見方も出来てしまうわけだ。(もちろん、ガソリン代をはじめ、カナダ<日本の物価品と比べれば、机の価値の位置付けは変わるが)

もうちょっと言い方を変えると、20ドルには机を1つ買うパワーしかないが、ガソリンなら25リットル買えるパワーがある。(リッター0.8ドルで計算)
日本の場合、2,000円には机2つを買うパワーがあるかと思いきや、ガソリンは17リットルしか買うパワーがない。(リッター120円で計算)

このように、個別の物品の価値はその国の経済状態、得意な産業分野などによって左右される。
極端な経済状況の国でない限り、その国の経済圏で生活する為にその国の通貨で所得を貰っている身分では、その経済圏の中での価値観がまず重要なポイントになるということだ。(書いててワケ分からなくなってきた)

さて、これで大体俺の言いたい事は分かってもらえたと思う。

冒頭の佐藤さんは、為替レートで考えると確かに2倍得したような感じがする。
しかし為替レートには、対象となる経済圏同士(この場合、カナダと日本)の物価要因以外の要因が多く含まれている。それは貿易収支の均衡を図る為の政府の為替介入であったり、為替差益を狙う投機筋のマネーであったり色々だ。
2つの経済圏で所得があり、生活する佐藤さんは、その経済圏での「お得度」が重要なのであるから、ここでそうした不純物を多く含む為替レートを用いて考えるのは不適切だ。
というわけで、そうした不純物を取り除いた購買力平価レートで換算し、「1.6倍得した」というのが俺の出した答えである。

しかし、購買力平価には一つの大きな問題がある。
それは、「どうやってそのレート計算するねん」だ。
さっきも書いたように、例え同一製品でも、2国間で値段はバラバラだ。これをどう包括し、適正なレートを計算するのか。
正直言って、購買力平価の理論は分かるが、現実としてそのレート算出は不可能っぽいと思う。
いいとこ、ビッグマック価格比くらいしか思いつかない。(これをビッグマック指数という)
ためしにOECDが発表している購買力平価レートを見てみると・・・・・・、ありえねぇ。。。
「これ、誰も検証できないのを良い事に、適当にやってるだろ、オイ」とツッこみたくなるレートだ。(興味のある人はココをどうぞ)

うん、まぁ、というわけで、俺はOECDの発表はウソだと決め込んで、自分の中ではビッグマック指数の87円辺りが妥当かなと。
大体俺の中の体感購買力平価レートとも合致するし。(←これ重要)

ちなみに以前書いたような記憶もあるけど、もう一度書いておくと、購買力平価を常に意識していると物事が色々と違って見える。
例えば、日本の04年の軍事費は5兆円くらいで、中国は軍事費は3兆円くらい。
「日本の軍事費は中国の1.62倍アル!日本は軍事大国アル!」と去年の年末に中国が騒いでいた記憶がある。
しかしこの「中国の軍事費3兆円」は、もちろん中国通貨の元を、円に為替レートで換算したものだ。(為替:1元=15円)
もし中国の軍事費が全部外国から兵器を購入する為に充てられたのなら、これはある程度説得力があるかもしれない。

しかし中国は陸軍が強く、陸軍という事は兵士へのお給料は中国元支払だろうし、銃や弾も内製化されているだろうから、いずれも中国国内の経済圏で調達されているものと推測出来る。
となれば、軍事力(兵隊の数、装備など)を為替レートで計って何の意味がある?ということになる。
2000億元の軍事費の内、半分を外国からの武器調達、半分を中国国内から調達と考えてみれば、中国の正式な軍事費は8.9兆円ということになり、日本の1.8倍にあたる。(為替:1元=15円、購買力平価:1元=74円 換算)

まぁ、さっきも書いたように、購買力平価のレートはある意味、いかがわしい部分があるような気もするので、こちらも疑ってかかる必要はあるが、要するに購買力平価という概念を知っておくに越した事はないと。まぁ、そういうことが言いたいわけです。



これについては他にももう少し書きたい事あったけど、あまり長くなるとしんどいので、今回はこの辺で。

テーマ:メイプルストーリー - ジャンル:日記

06:13:48 | 雑多な脳内(経済、為替関係) | トラックバック(0) | コメント(5) | page top↑
デイトレードの是非
2006 / 04 / 27 ( Thu )
ここんところ、バカなエントリーを立て続けに放ってきたので、ここらで少しお堅い内容を適当にやってみる事にする。
え?そんなの必要ない?もっとバカやってろって?
いえいえ、このブログの醍醐味は緩急取り混ぜるところにあるのですよ。



最近、新聞やニュースを見るとよく目に付く「格差社会」。
バカな永田議員によるメール問題のせいで、衆院予算委員の争点がそっちに流れてしまい、構造改革の負の遺産(と4点セット)の話はそっちのけになってしまった。
まあ、今までたびたび構造改革を非難している当ブログなので、これについても書きたい事は山ほどあるのだが、ひとまずそっちの話は置いておく。
そこで今回は格差と関係あるようなないような、最近よく目にする「デイトレーディング」の是非を考えてみたい。

とはいえ、「じゃあデイトレードの定義って何だ?デイトレじゃなきゃいいのか?」という細かいツッコミが入ると非常に面倒くさい話になるので、今回ここで取り上げるのは「短期的に株を売買すること」という事にしておく。
この間テレビで見たのだが、まだ高校生くらいのガキンチョがデイトレードで大儲けしているというのを特集していた。カナダにいてもこんな放送を見るくらいなのだから、日本ではさぞかしマスコミが株(短期売買)を煽っているのではないかと思われる。
巷のネット掲示板でも、勝ち組・負け組といった格差社会関係のスレッドでは、「這い上がりたきゃ株やれよw」といった書き込みが目立つ。
一昔前から株式市場が活性化しているのは外資の介入と、国内の超低金利を嫌ってマネーが流れてきているからなのだが、こうも猫も杓子も株という現状を見ていると、政府のプロパガンダではないだろうかとすら勘ぐりたくなる。

さて、前置きが長くなったが、結論から言うと俺はデイトレなんぞ阿呆のやる事だと思っている。
というか、これぞただのギャンブルであり、社会の害悪であり、出来れば法律で禁止して欲しいとさえ思っているが、これはこれでいわゆる「必要悪」に類するものだと思っている。(理由は後述)
だからこういうのを煽っているマスコミを見ると、ただでさえマスコミ嫌いなのに、本当にもう頭に来るというか、コイツらホントに社会のウジ虫だなと再認識するというか何というか。

大体、株式の短期売買を良しとする人間が苦し紛れにいう最後の言葉が、「資本主義だからOK」というもの。そしてこういう人間に限って、「資本主義だから格差もOK」とか言い出す。
ノータリンなのか指先一つでローソク足だけ見て生きてるから何も分かっちゃいないのか知らないが、「それは単なる『資本原理主義』だろーが」と、ツッコみたくなる。
どうして共産主義が倒れたのか、資本主義の国が隆盛したのかを考えると、資本主義の真髄とは要するに「付加価値」を創造するという事になる。付加価値を創造するとは、要するに経済成長するという事であり、経済成長するとはGDP(国内総生産)が増えるという事を意味する。

経済成長するという事は、「経済」というパイが増加するという事なのだから、配分を間違えなければ全員が美味しく分け前にありつける。
とはいえ、人間は貪欲なので人様のパイの取り分まで食べてしまおうとする。
結果、パイの総量は増えているのに、能力によってあまりパイにありつけない人が出てくる。
そこら辺を調整するのが政府の役割であり、よく言われる「富の再配分」というやつなのだが、その政府の役割を放棄しようというのが昨今の流れであって、構造改革であって、「ほっときゃ勝手に何とかなるよ、資本主義だから。プゲラ」という資本「原理」主義の考え方なのだ。
「資本主義の世の中でWIN-WINの関係はありえない」というセリフもよく耳にするが、経済成長の概念を理解していないアフォだと自ら暴露するようなものだ。

さて、ではデイトレードで生計を立てる、デイトレードを職業(?)にするとはどういうことだろうか?
株というものは、長期で見れば総量が増える。要するに成長するわけでパイは増える。
しかし、デイトレードを始めとする短期売買は、全体のパイが増えず、限られた中での奪い合いになっている。
こういうのを「ゼロサム」と表現するのだが、ゼロサムの場合、WIN-WINの関係は成り立たない。栄光を掴むものが出れば、その傍らには必ず敗者が屍を晒す事になる。(しかも大抵は、勝者よりも敗者の数が圧倒的に多い)
つまりデイトレードとは、トレーダーが最後に苦し紛れに言う「資本主義だからOK」のまさに逆の事、つまり資本主義をないがしろにするシステムといえる。
俺がデイトレードを一番忌み嫌う理由はここにある。

こんなものがもてはやされて、どいつもこいつもがデイトレードなんぞにハマッたら社会が成り立たなくなる。全く、マスコミとは本当に困った存在だ。
よく「汗水垂らして働け」と言われるが、これは要するに「付加価値を創造しろ=経済成長させろ」という意味だ。時々、本気かウソか分からないが「土方なんて出来るか!」という超絶バカがいるが、上の説明はそういう知障にも分かるように、もうちょっと詳しく経済学的(?)に説明したに過ぎない。

というのが俺の持論だが、上でも書いたように、それでもこれは必要悪として残さざるをえないものなんだと思っている。
なぜなら、企業の資金調達手段として株式というシステムは必要不可欠なものだし、そのシステムを存続させるには、「株は売りたくなったら、第三者に売っても良い」という前提は必ず必要と思うからだ。
投資家は巨額のお金を出して、その見返りとして企業が利益を出せば、出資に見合った分の配当金を貰う。しかし、もしも株が売れないものだったなら、巨額の利益が確実に出ると見込まれる事業にしか出資しようとはしないだろう。
そんな状況では起業すらままならず、これはこれで社会が立ち行かなくなる。
いざとなれば、(例え値下がりしても)売って現金化できると考えるからこそ、ある程度は気軽に出資できるわけだ。
そうなると株を売買する為に、少なくとも株式市場は必要だし、売買に制限を設けるのもいかがなものかという事になる。
また、デイトレーダーの存在が、株式の流動性に貢献しているという側面も否定は出来ない。

要するに、「株は必要」→「株は売買によって現金化できる事が必要」→「売買する為に株式市場が必要」→「市場があるからデイトレーダーが登場」 という感じで、制度上、どうしても認めざるを得ない必要悪というのが俺の見解。やってる事は経済成長をないがしろにしたただのマネーゲームであって、ギャンブル以外の何物でもない。

まあ長々と久しぶりに脳内爆発したわけだが、結局のところ、こんなものをカッコいいようなイメージで報道したり、煽るような記事をバラまくマスコミは死んで欲しいと。あいつら本当にゴミだと。まあそんな事が言いたいわけです。



プハー!脳内に溜まったモヤモヤを書き連ねるとスカッとするなぁ〜。
ま、あくまでも個人的見解だからね。ぷーやん。

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08:28:29 | 雑多な脳内(経済、為替関係) | トラックバック(0) | コメント(3) | page top↑
2006年度為替・景気予測
2006 / 01 / 17 ( Tue )
覚えている人は少ないと思うが、実はこのブログを立ち上げて1周年を迎える。
去年の1月10日に、栄えあるミスター・ギントの話からスタートしたこのブログ。
何と今日でめでたく1歳と1週間だ。



正直、ダラダラとよくやってきたと思うが、実は連載2回目にして俺が為替予想をしていた事を覚えている人は皆無だろう。
以下がそのエントリーだ。1月16日に書いたから、このエントリーを書いて丸1年ということになる。
「為替事情」05年1月16日エントリー

内容としては、当時1ドル102円という円高に対し、今後はもっと円安で推移するだろうという予測をしていた。
で、フタを開けてみれば・・・・・予想通りの結末で、現時点で1ドル115円程だが、昨年末辺りでは120円台にまで突入し、少し市場がざわついたのも記憶に新しい。

「アタリ」か「ハズレ」は、レートが「上がる」か「下がる」かの2分の1の確率なので、当たったという事実だけで喜ぶ事は出来ないが、それにしても『米国の双子の赤字が解消されない限りドル安が続く』という見方が支配的だった中、Measuredベースでの金利上昇という要因に目を付け、実際、双子の赤字が継続している状況で(むしろ経常赤字にいたっては過去最大を更新している)、予想通り利上げに伴うドル建て資産の利回り向上からアメリカへの資本流入→円安ドル高となった過程は、結構的を射ていたはずだ。

「そこまで読み切っていたなら、さぞかし為替で儲けたんだろ?」という声が聞こえてきそうだ。
「フ、愚問だな・・・。」とサラッと言えれば俺もホンマモンの為替ディーラーなのだろうが、実際は大損こいた。ぐふー。
そうさ、確かに俺は為替を読んだよ。結構自信もあったよ。。。でも、上記の解釈は全部、対USドルなんだモン。(「モンじゃねー!」と自分に叫びたい。)
悲しいかな、俺が貰っている給料は全てカナダドル建て。
フツーで考えるならば、円安という事象そのものだけで捉えても、円安カナダドル高という流れは読めるハズだ。加えて、カナダ経済は個人消費を軸に堅調で失業率も低く、金利だってアメリカ追随とあれば尚更だったろう。

でもね・・・でもね・・・。
読めなかったんだよ。いや、読まなかったんだよ。
カナダ経済をバカにしすぎたっつーか、読むに値しなかったっつーか、自分でもよく分かんないけど、とにかく対カナダドルでどうなるってことをちっとも考えなかったんだよ。
だから、「あ〜、アメリカドルを何とか損しない方法で調達出来ないかな〜」(普通、公称のTTMレートとは違い、実際にお金を他国通貨に変換する場合、銀行では個人にとって不利なレートが用いられ、更に手数料まで取られるのでコストがかさむ)とは考えても、カナダドルでどうこうしようという気がなく・・・。

これまたフタを開けてみれば、実はカナダドルは対円で、昨年1月頃は82円くらいだったのに対し、12月末では102円にまで上昇していた。
もしも1万ドル持っていたなら、黙っていても82万円→102万円というボロ儲けという計算になる。
ところが俺ときたら、まず82円が87円の段階に来たところで「キターーーー!!」等と大きく勘違いし、貴重なカナダドルを円に変えてしまう。(とはいえ、1ドル87円というのはほとんど過去最高値)
これが更にジワジワ上昇し、92円になった時点(これはマジで過去最高値)で、「イクーーーーー!!!!」と突っ走り、更に貴重なカナダドルを円にぶっこんでしまう。
それぞれいくらのカナダドルをブッこんだかは明らかにしないが、これがちゃんと動向を読み、せめて1ドル100円の段階で売っていれば、今頃ホクホクだったことだろう。
我ながら自分の愚かさを嘆くのみである。

さて、では今年はどうなるかなのだが、ここで少し為替の話からは脱線する。
実は一昨年くらいから俺は株をしたくて仕方なかった。
なぜかというと、一昨年の時点で、株価は今後上がっていくと予想していたからだ。
これは後だしジャンケンみたいなもんだから誇らしげには言えないが、こっちも予想通りここ2年程で「ミニバブル」と称されるくらい株価は上がった。今や日経平均は16千円台だし2年前の10千円台に比べると隔世の感がある。

しかし俺は株を買わなかった。
なぜか?答えは簡単。俺がカナダにいて、株を買う権利がなかったからだ。
当時、色々な証券会社に問い合わせたものの、やはり「海外からの取引はお断り」というものだった。
ネットでなら黙って取引出来そうなもんだが、住民票を抜いているので口座開設の段階でNGというのが一番大きな阻害要因となった。
こうして手をこまねいた2年。
「一時帰国したら直接証券会社行って、口座開いてやるぜ!(住民票ないけど)」と思っていたが、もうその気も萎えた。
俺は証券会社に行く事もなく、一時帰国を終えてこうしてカナダに戻ってきている。
なぜかというと、現状の16千円というラインが1つのボーダーだと読んだからだ。

2年前はサルが適当に株を買っても儲けられた。
なぜなら基本的にどんな銘柄でも買っていれば上がっていったからだ。(もちろん、変な株式に手を出してはダメだが)
先に言っておくが、勘違いされたくないのは、俺は株というイメージにつきまとう華やかな買い方を念頭にしているのではないということだ。
株というとデイトレーダーを筆頭に、短期売買のイメージが強い。デイとはいわなくても、ウィーク単位でも俺にとっては短期売買に等しい。
つまり、毎日日経新聞で株価上下の要因をチェックしたり、PCで株価を眺めて一喜一憂といった事はしたくなく、半年・1年単位でボ〜と株を持ち、気付いたら適当に上がったていたという買い方をしたいわけである。
なぜかというと、短期売買になればなるほど、単純にそれに時間の割ける人が有利になるからだ。
例え一流のゲーマーであっても、モニターの前にいなければ木人形に等しい、そんな感じだ。
要するに真っ当なリーマンとして生きる以上、真っ昼間からPCの前にかじりついてローソクの長さをチェックしている人間には逆立ちしたって勝てっこないという持論である。ゆえに短期になればなる程、リーマンの俺には不利になる。
ならばリーマンにとっての株の買い方は、必然的に長期ホールド型ということになる。ここら辺を考えず、株の華やかなイメージに負けて短・中期の買い方をして負けている同士をよく見かける。

さて、話を戻す。
今の日経平均16千円という状況で、適当にバラしたポートフォリオを組んで、来年、または再来年に日経平均がどうなるかと考えると、俺はそれが18千円とか20千円になっているとは思えなかった。
だから、「もはや手遅れ」ということで、株の口座開設を諦めてカナダに戻ってきたのである。

株価がここで頭打ちだろうという予測は、為替とも密接に絡んでいる。(ここからが本題)
まず2006年度の政府・シンクタンク系の予想と異なり、今年度も景気は回復しない(=経済成長しない)と読んでいる。
何度も言ってきた事だが、政府は「構造改革がようやく効果を現して景気回復しています。株価上昇もそれによります。」という事を言っているがあれはウソだ。
個人レベルでは単純に所得の二極分化が進み、派手な生活が出来るものが出てきた一方、搾取される側が無視されているだけだ。
企業レベルでは大企業優遇策が進み、結果として株価を押し上げるということもあったが(日経平均はまさに大企業225社の平均)、労働分配率は低いままで法人税率も据え置きにした為、一部(大)企業の利益が改善したというだけの話。
要するに、景気が良くないのに良いフリを演じ続けた為に出来上がった株バブルが、今後も続くわけがないという理屈になる。
更に言うなら、今まで構造改革は緊縮財政をうたっていたものの、実は特別会計を含めて考えれば積極財政をしていたのであり(ケインズ政策)、何とか今の景気を維持していたという見方がある。それが今年度は社会保障改革(年金、失業保険、雇用保険)を始め、初の実質緊縮財政になるという。
ならば、今の虚構の景気回復すら立ち行かなくなるのではないか?更にサラリーマン増税となる定率減税撤廃が実施され、消費税引き上げ議論が現実味を帯びれば、ますます景気は失速すると考えられる。
この状況で、長期の株価が上昇するとは思えないというわけだ。

こうした不景気を背景に考えると、現在日銀が考えている量的緩和解除が馬鹿げた政策という結果になる。
ギリギリの緊縮財政を行う政府にとっても、ここで量的緩和が成されて長期金利が上がるのは避けたいという思惑になるはずだ。
日銀が政府の思惑通り動くかは微妙なので、全くの量的緩和解除がないとは言い切れないものの、あってもせいぜい0.25%辺りだと予想し、そうなればアメリカFRBが現行のMeasuredベースでの金利引上げをストップしても、金利差は縮まらないことになる。
ならば株バブルも終息気味(と予想している)の国内で、特に個人を中心としたマネーが運用機会の乏しい日本から海外へ流出する(=円安)と考えられる。
為替で読めない要因としては、不本意ながらすっかり経済で台頭してしまった中国の人民元の取扱いと、今年9月のポスト小泉総裁選選挙だ。俺の予測が外れるとしたら、恐らくここら辺が絡んでくるのではないかと勝手に推測している。

何か色々書いたが、要するに株価はバブルが弾けはしないものの行き詰まり、為替はもう少し円安ドル高にふれると睨んでいる。
為替は勝手な予測で124円〜130円くらい。
俺にとって肝心のカナダドルだが・・・、こちらは再び104円まで行くかどうかくらいか。
送金すべきかどうかのタイミングが非常に難しい。

来年の今頃、予想を見事に当てて笑っているか、予想だけ当てて今のように実損だして泣いているか、もしくは逆に予想を外して実益をもらっているか、書いてる本人が一番楽しみである。

いや、そもそもこのブログが来年まで続いているかどうかが問題なのだが・・・。

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